こんにちは。主婦投資家のYUICOです。
「年収300万円FIRE 貯金ゼロから7年でセミリタイアする『お金の増やし方』」を読了したので、レビューします✿
\この記事はこんな方にオススメ/
・今の仕事を辞めたいけど、生活のために仕方なく続けている
・専業主婦だけど、パートナーの仕事が忙しく、もっと家族の時間が欲しい
・FIREに興味があるけど、実現できる気がしない
こんな風に思っている方には、ぜひ一度手に取っていただきたい一冊です。
わが家も30代で!とは言いませんが、夫の早期リタイアが実現できれば、平日にお出かけをしたり、一緒に趣味に打ち込んだり、と夢が広がります。
FIREと言われると「1億円くらい必要なのかな?」と思いがちですが、本書では年収にかかわらずFIREする方法が紹介されています。
それにはまず計画からです。
漠然と仕事辛いなぁ辞めたいなぁ・・と思っているのではなく、「〇年後までに〇千万円貯めて辞めよう!」と具体的な目標ができれば、モチベーションにも繋がります。
もしかするとこの本との出会いが、人生を変える出会いになるかもしれません✿
この本をオススメする理由

FIRE実現のための具体的な方法が書かれています^^
もちろん、すべて本書のとおりに実行するのは難しいと思います。
しかし、自身のライフスタイルに合わせてアレンジし、実現可能なプランを作る手助けになります。
なんとなくSNSやメディアなどで目にすることの増えた「FIRE」という文字が、身近に感じられるようになる本です。
著者のプロフィール

著者について
●山口 貴大(ライオン兄さん):金融・起業のマネースクール『Financial Free College』代表。SNSでは「ライオン兄さん」名義で活動。
引用:Amazon.co.jp 年収300万円FIRE 貯金ゼロから7年でセミリタイアする「お金の増やし方」
ネット関連会社などにて、8年間のサラリーマン勤務をするが独立。金融・起業の書籍をむさぼり読みつつ、サービス業関連会社を興し、2018年に売却、その売却益を米国株を中心に運用し、経済的自由を獲得した。
同スクールは、「投資家が推奨するお金のスクール」、「未経験から学べるお金のスクール」、「結果が見込めるお金のスクール」の3冠を取得(日本マーケティングリサーチ機構調べ)。
目次

第1章 「投資すべき」は「あおり」でもなんでもなく統計的に正しい
第2章 なぜ「年収300万円」でもFIREできるのか
第3章 失敗のしようがない「インデックス投資」のコツ
第4章 投資に丸ごと生かす「米国経済」のポイント
第5章 資産が「自動」で増える「FIREマインド」とは
3つの要点
この本のポイントを3つ、ご紹介します^^

FIREとは?4つのFIRE
「FIRE」とは、「Financial Independence, Retire Early」の略で、「経済的自立と早期リタイア」という意味です。
自分の貯金や収入を投資に回し、そこから得られる不労所得だけで、人生を自由に過ごすことを言います。
FIREには、4つのタイプがあります。
・Fat FIRE(ファット・ファイア)
資産収入(不労所得)のみで生活できる理想的なFIRE。達成には十分な資産が必要。
・Lean FIRE(リーン・ファイア)
資産収入(不労所得)のみで生活するが、アスリート並みの倹約努力が必要。
・Coast FIRE(コースト・ファイア)
資産収入(不労所得)のみで生活できるが、趣味として片手間に仕事をするストレスフリーなライフスタイル。社会と関わっていきたい人向け。
・Barista FIRE(バリスタ・ファイア)
資産収入(不労所得)+労働収入で生活するセミリタイア的なFIRE。サイドFIREともいう。必要な資産が少ないのでハードルが低い。通常なら週5日働くところを3日勤務にしてみたり、8時間勤務のところを3時間勤務にしてみたりするイメージ。
出典:年収300万円FIRE 貯金ゼロから7年でセミリタイアする「お金の増やし方」 山口 貴大(ライオン兄さん) (著)
一般的に、FIREと聞くとファット・ファイアをイメージされるかもしれません。
しかし、より低いハードルで実現可能なのは、Barista FIRE(バリスタ・ファイア)です。
同じ意味の「サイドFIRE」や「セミリタイア」という言葉を耳にする機会も多いですよね。
本書でオススメしているのも、このバリスタ・ファイアです。
まずは、ご自身が「どのFIREを目指すのか」を決めるところから始めましょう^^
年収300万でも、7年で達成可能なサイドFIRE
FIREの流れは、以下の通りです。
①資産づくり
②資産運用
③目標額に到達したらリタイアし、その後の生活費は資産の一部を取り崩す
①の資産づくりですが、ただやみくもにお金を貯めれば良いというわけではありません。
③のFIRE達成後の資産の取り崩しには、「4%ルール」という考え方があります。
資産の取り崩しを年間4%以内に留めれば、資産を減らすことなく生活できるというものです。
もちろん4%以上の運用益を出さなければならないため、運用の際の株式比率は50%以上が条件です。
これは「トリニティ・スタディ」という研究が、裏付けとなっているそうです。
運用益が出ていないときは、資産を取り崩さずに、備えとして用意しておいた「現金クッション(※)」から、生活費を捻出する必要があります。
※現金クッションは、FIRE達成後の生活費から、積み立てる計算です。
年間の生活費×25年分というのが、FIRE達成に必要な資金額の目安と言われています。
仮に、4%で運用し続ける場合、月々の生活費が10万円なら3000万円でFIRE可能です。
さらに、生活費の半分を労働収入でまかなうバリスタ・ファイアであれば、その半分の1500万円でFIRE可能です。
労働収入で月10万円も稼げれば、生活費は15万円かけることもできます。

1500万円なんて貯められない!という方も安心してください。
本書で紹介されている運用方法、米国株インデックスファンドの平均利回りは7%です。
月々10万円積み立て、7%で運用し続けた場合、約9年で目標を達成できます。
【毎月10万円積み立て、年率7%で運用した場合のシュミレーション】

本書のモデルケースでは、最初の2年間を副業などでつみたて金額を増やし、7年という早期リタイアを実現しています。
最終的には、その副業をリタイア後の職業とするというプランです。
「月10万円で生活していくなんて無理!」という方は、つみたて額を増やしたり、もっと時間をかけたりカスタマイズが可能です。
FIRE達成に必要な資金額は、月々の生活費もそうですが、運用利回りによっても変わります。
本書内では、これらがマトリクス表で紹介されているので、ぜひ参考にされてみてください✿
FIREが成功するかしないかはマインド次第!
FIREの早期達成には、「貯蓄率」を上げることが大切だと著者は述べています。
支出を抑える方法もありますが、副業等で収入を増やすことができれば、運用に回せるお金が増え、よりFIREに近づきます。
その過程で、注意すべき点があります。
FIREやセミリタイアを達成するのが目的ならば、
「収入が上がっても固定費は上げないこと」
これを守ってください。
一度上がった生活レベルを引き下げるのは容易ではありません。
生活に必要な固定費が上がると、FIREを達成するために必要な資産額も大きくなりますので、FIRE実現が遠のきます。
出典:年収300万円FIRE 貯金ゼロから7年でセミリタイアする「お金の増やし方」 山口 貴大(ライオン兄さん) (著)
「FIRE達成に収入は関係ない」とは、このような意味です。
力強い入金力があっても、それと同じくらい出て行ってしまうのであれば、FIREすることはできません。

収入が上がれば、生活レベルも上がるのが普通だと思います。
例えば、手元に使っても良い600万円あったとします。
年率5%で複利運用すれば、10年後には977万円、20年後には1591万円になるそうです。
「生活のレベルを上げずに、投資に回せるか?」FIRE達成のカギはマインドにあります。
この本がオススメの人

・今の仕事にストレスを感じている人
・パートナーのFIREを希望している人
・老後の生活に不安を抱えている人
本書の内容は、不労所得で贅沢をしたい!という方にとっては、あまり共感できないものかもしれません。
好きな洋服をたくさん買って、良い車に乗るといった「消費マインド」を満たすためには、働いて稼ぐ「労働収入」も必要だからです。
しかし、今の仕事を続けることに疑問を感じている方にとっては、希望が持てるような内容になっています。
趣味や旅行、大切な人と過ごす時間、やりがい、生きがいを感じるためだけに続ける仕事―――。
そういったことに時間を使い、豊かに生きるための手段、それがFIREです。
出典:年収300万円FIRE 貯金ゼロから7年でセミリタイアする「お金の増やし方」 山口 貴大(ライオン兄さん) (著)
毎朝早く起きて、満員電車に揺られ出勤する生活から、家賃が安くても静かな自分の家で、優雅にコーヒー片手にインターネットビジネス・・・夢がありますよね笑
私自身、若手時代に週4.5で飲み会があったときは辛かったものです。
お金を払って、自分の大事なプライベートの時間を割いて、上司のご機嫌取りをする・・。
サムギョプサル屋さんを指定されて、ひたすら肉を焼き続け、3周回るまで1口も食べられなかったことは今でも忘れません。
辞めようとまでは考えていなくとも、将来選択肢を広く持てることは強みになります。
子育てがひと段落したとき、年齢を重ねて働きに出るのがしんどく感じたときに、サイドFIREの選択肢があったら、より豊かな人生を歩めそうですよね。
感想

普段から資産運用をしている方でも、運用に対する考え方が変わるかもしれません。
4%ルールの根拠となっている「トリニティ・スタディ」の研究ですが、株式と債券の運用比率を株式50%以上とすることで、毎年4%ずつ取り崩しても25年間資産が全く減らないというシュミレーション結果を出しています。
私自身もインデックス投資をしていますが、総資産の50%にも満たない金額です。
FIRE達成後の資産運用同様に、資産の50%以上を米国株インデックスファンド(平均利回り7%)で運用し、日々の生活費は夫の収入から捻出する。
仮に500万としたら、年7%で複利運用すれば、10年後に1005万円、20年後に2019万円、30年後に4058万円です。
老後2000万円問題クリアです。(非常にざっくりとした計算ですが^^;)
FIREするにしてもしないにしても、この資産運用に対する考え方は役立つと思います。
もちろん投資先である米国経済についても、本書内で詳しく説明されています。
わが家の場合、4人家族になるので車は買い替えたいですし、子どもが小学校高学年になったら住宅の購入も考えています。
大学または大学院までの教育費も2人分必要なので、30代でのFIREは難しいと思います。
しかし、それらのイベントがすべて終わったとき、または十分な資産が準備できたと思ったときに、FIREという選択肢があったら、夢があるなぁと思います^^
いつでもサラリーマンを辞められるという安心感があるだけでも、夫の心理的負担を軽くしてあげられると思います。
まとめ

・FIREとは、資産運用で得られる不労所得で、人生を自由に過ごすこと
・4つのFIREの中でもオススメは、実現しやすい「バリスタ・ファイア(=サイドファイア)」
・年間の生活費×25年分が、FIRE達成に必要な資金額(バリスタ・ファイアならその半分)
・資産の取り崩しは年間4%まで。利益が出ていないときは、「現金クッション」から捻出
・運用は、平均利回り7%の米国株インデックスファンドがオススメ
・FIRE成功のカギは、「収入が上がっても固定費は上げないこと」
「FIREに関する入門書」としては、具体的でわかりやすかったです。
数字が多めなので、文系の私には頭に入れるのに少し時間がかかりましたが、理解できるまで何度か読み返したいと思える本でした。
・一度就職したら、定年まで働かなくてはいけない
・寿命が延びているから、定年退職後も再就職しなければいけない
このような現代のスタンダードとは別の選択肢が見つかります。
これからの時代の流れについていくためにも、FIREに関する本は、1冊は読んでおきたいところですね^^
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